HDH

誰かの行動が、他の誰かの人生に影響を与える事がある。

TEDのプレゼンテーションを聞いていると、そのストーリーや志に思わず感情移入し、自分が全く関心なかったテーマでも感動したりする。Appleの新製品発表会は、自社商品を紹介しているだけなのに、とても面白いしワクワクする。これらはプレゼンターの技量によるところもあるけれど、その思い入れの強さや情熱に視聴者が感化される部分も大きいと思う。

もの作りの現場にいると、こういった感動の種は、日常にたくさん潜んでいることに気づく。思い入れやこだわりを持って何かを作る時、そこには多くの成功や失敗が積み重なる。この試行錯誤と創意工夫の物語は、見るものに学びと感動をもたらしてくれるはずなのだけど、普段はプロダクトの裏側にひっそりと存在していて、なかなか目にすることが出来ない。そこにスポットを当てる事ができれば、とても面白いことになるんじゃないか。これがHatena Design Hourを始めたきっかけだ。

このイベントは、作り手が自分のプロダクトについて、こだわりや見どころを語り、皆でそれを聞くという、とてもシンプルなものだ。ノウハウを教えるでもなく、ワークショップをするわけでもないけど、学びがあり、感動があり、デザインがこれまで以上に楽しくなる、そういうイベントを目指している。参加者アンケートで「いますぐ仕事がしたくなった」というメッセージをもらった時は、まさに我が意を得たりという感じでとても嬉しかった。

ところで、このイベント、どういう目的でやっているのか?とよく質問を受ける。採用ですかと聞かれるが、そうではない。敢えて一つを挙げるなら成長支援だと思う。自分の意図や挑戦の過程を振り返り、プレゼンテーションのパッケージにまとめることは、自分自身の糧になるし、何より、思い入れを持って作ったものを、多くのプロフェッショナルたちの前で披露することは、発表者自身にとって大きな刺激となる。

Hatena Design Hourでは、発表する側、それを聞く側、双方向に、学びと感動をもたらす、そういった場を提供していきたい。第3回目となった先日のイベントも、多くの方にお越し頂き、盛況のうちに終了することが出来た。ご参加頂いた皆さん、運営に関わってくれた皆さん、ありがとうございました。